エアコンが壊れたことをきっかけに、ゴミ屋敷を卒業しようと決意する人は意外と多くいらっしゃいます。極限の暑さが、長年麻痺していた「普通に暮らしたい」という意欲を呼び覚ますからです。しかし、いきなり部屋全体を片付けるのは、あまりにもハードルが高すぎます。そこで推奨したいのが、エアコン修理を成功させるための「部分的集中清掃」です。まず第一のステップは、エアコンの室内機の真下のスペースを半径一メートルほど、床が見えるまで片付けることです。修理業者は脚立を立てて作業するため、安定した床の確保が絶対条件となります。第二のステップは、玄関からエアコンまでの動線を確保することです。業者が機材を運び込み、スムーズに移動できるように、通路にあるゴミを左右に寄せるか、一時的に他の部屋へ移動させます。第三のステップは、室外機周辺の片付けです。室外機がゴミや枯れ葉、不用品で塞がれていると、熱を逃がすことができず、せっかく修理してもすぐに再故障する原因となります。室外機の周りには二十センチ以上の隙間を空けるのが理想的です。これらの準備を自分一人で行うのが難しい場合は、不用品回収業者に「エアコン修理のためのスポット清掃」を依頼してください。彼らは手際よく、最短時間で業者が作業できる環境を整えてくれます。そして第四のステップとして、エアコン修理業者を呼びます。この時、あらかじめ「部屋が散らかっている」ことを正直に伝えておくと、当日お互いに気まずい思いをせずに済みます。修理が終わって涼しい風が部屋を巡り始めたら、その快適さを忘れないうちに、少しずつ他の場所の片付けに着手しましょう。温度が下がることで脳も正常に働き始め、これまでは不可能だと思っていた大規模な整理整頓にも向き合えるようになります。エアコンの故障というトラブルを、最悪の出来事から人生の転機へと変えられるかどうかは、この最初の一歩にかかっています。
エアコンが故障したゴミ屋敷を再生させるためのステップバイステップ