先日、遠方に住んでいた母が亡くなり、実家の遺品整理に直面しました。しかし、実家は長年にわたる物の溜め込みで、いわゆる「ゴミ屋敷」状態になっていたのです。正直、どこから手をつけていいか分からず、途方に暮れてしまいました。これは、私がゴミ屋敷と化した実家の遺品整理にどのように取り組み、何を感じたかの体験記です。 まず、実家に足を踏み入れた時の衝撃は忘れられません。足の踏み場もなく積み上がった物、カビの臭い、そして無数の害虫。母が生前、このような環境で暮らしていたことを知り、悲しみと同時に、なぜ気づいてあげられなかったのかという自責の念に駆られました。最初は、自分一人で片付けようと試みましたが、あまりの物の量と精神的な負担に、すぐに手が止まってしまいました。 そこで、私は遺品整理専門業者に相談することを決めました。複数の業者に見積もりを依頼し、最終的に、私たちの状況に寄り添ってくれると感じた業者を選びました。作業当日は、プロのチームが手際よくゴミの分別と搬出を進めてくれました。彼らは、単に物を処分するだけでなく、私たち遺族の気持ちを汲み取りながら、「これは大切なものかもしれません」「これは残しておきますか」と、一つ一つ丁寧に確認してくれたのです。 作業の中で、私は母が大切にしていた手紙や写真、昔の思い出の品々を少しずつ見つけ出すことができました。ゴミの山の中からそれらを見つけた時の感情は、言葉では表現できないほど複雑なものでした。母がなぜこれほどの物を溜め込んでしまったのか、その背景に何があったのか、改めて考えさせられました。 数日間の作業を経て、実家は見違えるように綺麗になりました。床が見え、窓から光が差し込むようになった部屋で、私は改めて母の生きた証と向き合うことができたのです。この体験を通して、私は、遺品整理は単に物を片付けるだけでなく、故人の人生と向き合い、遺族が心の整理をつけるための大切な儀式なのだと強く感じました。そして、一人で抱え込まず、専門家の力を借りることの重要性も痛感しました。ゴミ屋敷と化した実家の遺品整理は、私にとって辛くも、母への最後の供養であり、自分自身の心の整理となる貴重な経験となりました。